ドラマの感想を書くのは苦手なのですが、さすがに今回は抱えておくにはしんどすぎるので吐きだしたいと思います。
目黒蓮主演の月9ドラマ『海のはじまり』。
第1話から色々と重くて月曜の夜に見るにはなかなかヘビーな作品ですが、父親役をやってる目黒くんと海ちゃんの可愛さを癒しになんとか食らいついてきました。
が、最終回目前の11話でいよいよ救いがないくらいしんどくなってきましたね。
- ふたりで頑張ろうとする夏とママといた海のすれ違い
- 父親になるという選択肢を夏に与えなかった水季がしなきゃいけなかったこと
- 夏くんだけが可哀想なわけでも、全部が水季のせいでもない
- 最終回・水季から夏への手紙が救いとなるのか
ふたりで頑張ろうとする夏とママといた海のすれ違い
夏の家でふたりきりでの生活をスタートさせた夏と海。
冒頭のハグシーンが今週唯一の癒しだったな……。
第11話の最もしんどいところは、海ちゃんの発言。
海のせいでみんな寂しくなる。海は最初から居なければよかった?と幼い子に言わせてしまう環境が本当に辛い。
「そんなことない」と諭す夏に対しての海ちゃんの反論に心が抉られましたね。
「ママいたのになんで一緒に居てくれなかったの?」
「まだパパじゃなかったから?」
「いなかったの夏くんじゃん」
これを言われてる時の夏の表情が、もう、ほんとに、辛い……。
そんでもってここで流れるバクナンがさぁーーー、まぁーーーた切ないのよ。
back numberが奏でる主題歌『新しい恋人達に』。
ドラマの世界観を共有しすぎてて聴いてるだけで胸が苦しくなる。
もはやちょっと嫌いになりそう(笑)
父親になるという選択肢を夏に与えなかった水季がしなきゃいけなかったこと
海ちゃんは夏と出会った当初から夏に対して好意的で、家に行くし会いたがるし、一緒にいるととても楽しそうだった。
それは、水季がちゃんと夏とのことを海ちゃんに話しているからだと勝手に思っていたんですよね。
じゃなきゃ、一度も会ったことのない父親にあんな懐く??
だからこそ、まさか最終回直前で「なんでママがいたとき、パパになってくれなかったの?」という当然の反発が起こるとは思ってもいませんでした。
……まぁ、ドラマだからな。
水季は夏の存在を海に明かしていた。
それなのに、なぜ夏がパパじゃないのかを海には話していなかったのだろうか。
妊娠を夏に告げたとき、産むのは女だから産む産まないは自分が決めると言い切った水季。
夏に中絶の同意書にサインをもらい、でも最終的に産むことを決意して夏の前からいなくなった。
もちろん水季はひとりで産み育てる覚悟を持って、水季なりに夏のことを考えてのことだったと思う。
ひとりで大変だったとしても、海を育てていこうと思っていたから。
でも、病気になってそうはいかなくなった。
自分が死ぬことを、海と一緒にいられなくなることが分かって。
ひとりで産んでひとりで育てるという決断をしたときとは状況が変わってしまった。
だけど、結局夏に話すことをしなかった。
海を連れて夏の家まで行ったときに、夏の現在の恋人の存在を知って身を引いてしまったのだとしても。
本気で水季が夏と話そうと思えば話せたはず。
水季が生きている時に、夏が海のパパじゃなかった理由は水季が話さなかったからの一択だ。
夏くんの存在も名前も、家までの行き方も海に教えておいて、夏がパパじゃない理由は教えなかったの?
『夏くんの恋人へ』なんて手紙を遺す前に、もっとやるべきことがあったのでは?
夏に黙って子どもを産んだのなら、海に父親の存在は明かさず、夏には知られることのないように貫き通すべきだった。
海に夏のことを教えるのなら、夏にも海のことを教えて、水季が生きてる間に3人で会えば良かった。
自分が死んでしまうことを分かっていたのなら尚更。
水季がいなくなったあとに読まれる手紙に託すのはあまりにも無責任だと思ってしまう。
結局、水季の中途半端さが海ちゃんをいちばん苦しめることになってしまった。
水季は夏くんと、夏くんの恋人宛に手紙を書いているけど、両親や海、津野くんには手紙を遺していない。
『今会える人には書かない。遺すものがないとできるだけ直接伝えようと思える』と言っていた。
基本的に水季の言動には賛同できない私だけど、この水季の考えには素直にそうだよねって思えた。(弥生さんへの手紙云々は別として)
でも結局、水季が海ちゃんに伝えなきゃいけないことを全部は伝えきれてなかったのかなぁって。
水季の死後、夏と過ごす中で海ちゃん自身の夏に対する感情が変化していったというのもあるのかもしれないけどさ。
夏くんだけが可哀想なわけでも、全部が水季のせいでもない
私はSnow Manのオタクで、海のはじまりを見始めた最大の理由も『目黒蓮が主演を務めるから』だ。
だからどうしたって目黒くんが演じる夏に肩入れしてドラマを見てしまう。それは間違いない。
津野くんに「おまえ何も知らないだろ、いなかっただろ」って責められる夏を見て、だってしょうがないじゃん!!知りようがなかったんだから!!と反論したくなるくらいには夏寄りで作品を見ている。
それでも、このドラマは夏だけが可哀想な世界ではないと思っている。
水季の妊娠が発覚したとき、産むのは女だからという正論を叩きつけられてもちゃんと反論すれば良かった。
産むのは女かもしれないけど、女だけじゃ子どもはできないんだからって。ひとりで決めるなって言えばよかった。
電話で別れを告げられたときだって、別れたくないならもっと抵抗すれば良かった。
水季の実家なんて知らなかったのかもしれないけど、必死で探せば見つかったはずだ。
少なくとも、水季が亡くなったという連絡が夏の元に届くくらいには、繋がりは消えてなかったんだから。
本当に全てが途絶えていたら、元恋人の死の知らせなんて知ることもないよ。
相手の言動を受け入れてしまう夏の優しさは夏の長所であり、最大の短所だ。
ひとりで頑張ろうとして空回りするところも。
そんでもって夏ってちょいちょい配慮に欠けるところがあるよね。
夏なりに精一杯なのは分かるけど、"水季はもういない。ふたりで頑張ろう"ってあんなに海ちゃんに言う必要はないよなぁ。
そりゃ海ちゃんも「夏くんいなかったじゃん!」って言いたくなるわ。
水季は水季で、おもしれー女過ぎる。
1話から11話まで、特別編を含めても、水季に共感できるシーンがいくつあっただろうか。
でも、私は子どもを産んだことも、ひとりで育てる決心をしたこともない。
子どもを遺して死ななきゃいけない母親の気持ちを味わったこともない。
水季には水季の苦しみがあった。
だから、全てを水季のせいだと責めるのは違うと思っている。
まぁ、周囲の人間は散々水季に振り回されてるなぁとは思うけど。
津野くんが夏に対して当たりが強すぎて怖!って思うのも、必死で海を育てる水季を一番近くで見て来たからなんだよなぁって。
夏に対して水季水季うるさいって言ってたけど、きっと過去の水季も夏くん夏くんうるさかったんだと思う。
水季を想って、水季を支えて、海ちゃんの成長を見て来たのに。
突然現れた夏は『父親』になれるのに、津野くんはあくまでも『他人』でしかないんだもん。
そりゃおまえとも言いたくなるよ。すぐ謝ってたけどさ。
ここまで水季に嫌悪感を抱くのも、津野くんが不気味なのも。
それだけ俳優さんの見せ方が上手いってことなんだろうなぁ。
最終回・水季から夏への手紙が救いとなるのか
最終回の予告を見ても、どこに着地するのかがまったく分からない。
それでも、ちゃんと幸せになってほしい。
鍵を握るのは未だに読まれていない水季が夏に遺した手紙だろう。
予告シーンに『夏くんのことが好きだった。頑張って忘れようとしたらもっと寂しくなった』と弥生さんの声であるけれど、夏くんって呼んでるから水季の手紙なのかな。
ここで差別化するために、弥生さんはずっと月岡くん呼びだったのだろうか。だとしたらそれはそれで切ないな……。
水季に対してのこれまでのモヤモヤが最終回でドーンとひっくり返ることもあるのかな。
あんなグダグダとブログ書いたのバカみたいじゃんwwって思えるようなラストがあるといいな。
登場人物の誰に感情移入をするかによって、見方がまるで変わるのが『海のはじまり』というドラマだと思います。
100%悪い人も、100%悪くない人もいない。
だからこそ、色んな感情が生まれてぐちゃぐちゃになる。
様々な意見が飛び交って話題になるのも制作陣の狙いのひとつだとしたら、我々はまんまと術中にはまってますね(笑)
それと、大和と海ちゃんの絡みが癒しなので予告でちらっと流れた月岡家のジェンガシーンはマジで10分くれ。TVerで特別編もやって!!
とにもかくにも、色んなプレッシャーの中で目黒蓮が2024年の夏を注ぎ込んだ作品。
いちファンとして最後まで見届けたいと思います。
ドラマとしてはもちろんだけど、SNSにアップされるオフシーンでの星奈ちゃんとのやり取りにきゅんきゅんしまくりでした。
めめのパパ姿めっちゃ素敵だったよー!